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チャイナの医療事情(2015年06月)

SSCでは、会員様向けに毎週、チャイナの医療情報や生活情報を掲載したメールマガジンを配信しております。
こちらのスペースでは、配信済みメールマガジンより記事の一部をご紹介いたします。

今年もデング熱に注意が必要

 

広東省衛生・計画出産委員会から得られた情報では、チャイナ全国でこれまでにデング熱の症例が34例発生し、前年同期の11例に比べて多くなっています。34例中31例は、西アジア、インド、フィリピンなどからの輸入症例で、3例は広州省で発生しています。チャイナで発生したデング熱は、今年は4月11日に初の発症例が報告されていますが、ここ5年間で最も早くなっています。専門科の話では、今年は昨年よりも感染例が増える可能性があると注意を促しています。

デング熱は、デングウイルスをもつヤブ蚊に刺されることで感染し、蚊が媒介となる伝染病です。2~15日(通常2~7日)の潜伏期間の後、およそ2-4割の人に38~40℃の発熱で発症し、頭痛、眼の奥の痛み、関節痛、筋肉痛、さらに食欲不振、腹痛、吐き気、嘔吐、脱力感、全身倦怠感(けんたいかん)も現れることがあります。また発熱してから3~5日目には、胸、背中、顔面、腕、脚に発疹が出ることもあります。

デング熱を起こすウイルスには4種類あると言われています。同じ型のウイルスに再び感染しても免疫によって軽症ですみますが、異なる型に感染すると免疫が過剰に働き重症化することがあります。デングウイルスに対する治療薬はなく、対症療法が中心です。デング熱・デング出血熱の発熱に対しては、出血傾向を増悪させる可能性があるため、アスピリンを使用してはいけないことになっています。

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