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チャイナの医療事情(2015年09月)

SSCでは、会員様向けに毎週、チャイナの医療情報や生活情報を掲載したメールマガジンを配信しております。
こちらのスペースでは、配信済みメールマガジンより記事の一部をご紹介いたします。

激しい頭痛の場合は高血圧性脳内出血にご用心

 

高血圧性脳内出血は、高血圧症の最もひどい合併症の1つで、男性での発生率がやや高く、50~60歳の人によく見られるが、高血圧症の若者が発症を起こすこともある。

高血圧症になると、脳底の小動脈が病理学的変化を起こすことが多い。その目立つ症状としては、小動脈の血管壁に硝子様変性や線維様変性を起こすとともに、局所出血、虚血、壊死が生じるため、血管壁の強度が落ちて局所的拡張が発生する。また微小動脈瘤を形成することもある。そうすると、情動失禁や過度な脳や体力の活動、あるいは他の要素により血圧が急上昇した時に、病変が進行している脳血管が破裂して出血を起こす可能性がある。

 発症すると、臨床的特徴として急に激しい頭痛が現れる。また、情動不安や嗜眠、意識障害を伴うことが多く、片側麻痺、瞳孔の変化が発生する。初期段階は両側の瞳孔が縮小するが、血腫が拡大して水頭症の症状が重くなると、頭蓋内圧が亢進して血腫側の瞳孔散大などの脳ヘルニアクリーゼを起こす。さらに、呼吸不全、徐脈、血圧上昇が発生して、中枢性身体機能不全に移行する。一方、出血量が少ない場合は血腫が自然に吸収されて、症状が次第に緩和するケースがある。

 脳CT、MRI検査は診断医にとって一番役に立ち、早期確定診断だけでなく、出血部位や出血量、その影響を受ける範囲、脳室内出血の有無、血腫周囲脳組織の状態を正確に調べることができる。

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